フリーランスの帳簿事情 〜帳簿を理解し無料で作成する〜(テンプレ配布しています)

2022年9月19日

確定申告で青色申告を受けたいなら必ず必要になる帳簿。「聞いたことはあるけど全然わからない」「会計ソフトとか使わなくちゃいけないの!?」と思う方もいらっしゃるはず。

答えは、業務内容が簡単であれば、完全無料でもできます

私が『完全無料でやる!』と決めたのが数年前。簡単だと思っていた帳簿がえらく難しく、特に初年度は吐くほど調べまくりました。そして無事に確定申告を終えることができました。今回は帳簿について理解を深めていただきたく、記事を書くことにしました。

そしてなんとかより簡単に帳簿を無料で付けられないかと向き合い出したデータベースソフト。私が作成したシンプルな帳簿も配布していますので、是非ご活用ください。

目次

帳簿をなぜつけなくてはならないのか

所得税を安くするため

それはひとえに所得税を安くするためです。儲けたら税金を払わなければなりません。個人事業主(フリーランス)は自分で確定申告を行い税金を払いますが

前もって開業手続き(開業届と青色申告承認申請書)をすれば所得税が少なくて済みます。

青色申告で最大控除を受けるために必要な書類 

複式帳簿補助簿7年間保存
主要簿7年間保存
青色申告決算書損益計算書7年間保存
貸借対照表税務署提出
他必要に応じて(税務署の書式を見てみてください)
→税務署の青色申告書ダウンロードページ
税務署提出
申告内容確認票B税務署提出

 今回この記事で取り上げる複式帳簿は確定申告時に提出しませんが、税務署にいつ見せろ!と言われるかわかりません。全体の流れは以下の記事を見てみてください。

フリーランスの確定申告は完全無料でできる⁈ 

帳簿をちゃんとつけることは立派な金儲けである

帳簿をつけるのがめんどくさいから、という理由で青色申告を受けないならこれ以上にもったいない話はありません。だって最大65万円(e-Taxで申告した場合)の控除なのです!帳簿をちゃんとつけて、それだけ儲けると思えば立派な一仕事です!下手したら2ヶ月分くらいの給与に当たりますよね・・・・お金を稼ぐのも大事ですがもうけたお金を守るのもとても大事な金儲けだと思いませんか?

単式帳簿、複式帳簿の違い

帳簿には大きく2種類のものがあります。単式帳簿と複式帳簿です。名前からある程度想像できる通り複式帳簿の方が複雑です。単式帳簿は家計簿のイメージ。収入のうち何に使ったのかを記録する。

複式帳簿の「複式」とは、1つの取引に対して2つの方向から記帳することを示します。「貸方」と「借方」の方向です。

これが慣れるまではややこしいです!また後で書きますが、とにかく複式帳簿を書くことによって税務署は事業所の財務状況を細かく把握できるのです。

55万円、65万円控除を狙うなら複式帳簿

10万円の控除で良いなら単式帳簿で良いのですが、せっかくなら55、65万円コースを狙いたいですよね。そのためには、複式帳簿をつけないと何も始まりません。

複式帳簿の成り立ち

費用は発生主義、収益は実現主義で認識するのが原則

いつのタイミングの記載をすればいいのか?という話です。例えば売ったもののお金を後日まとめていただく場合、帳簿にいつの時点記帳をすれば良いのか?というような話です。

・お金を受け取った時?

・ものが売れた時?

この場合、ものは売れたけどお金は実際には手に入っていません。タイムラグがありますよね。これに関する概念が3つあります。

・現金主義

・発生主義

・実現主義 の3つ。

参考HP

ここでややこしいのは

発生主義と実現主義の違いなのですが

わかりやすいHPを見てみてください。→https://cpa-noborikawa.net/yabaiac-jitsugenshugi/#index_id2

いずれにせよ、現金主義ではないことは確かで、お金の流れを記帳するのではなく収益であれば、取引が成立し、実現した時のことを記帳してくださいというのが帳簿のルールになっています。

借方と貸方

複式帳簿の大きな山、、、なんですが複式帳簿の基本です。

例① あなたが現金でファイル600円を経費として買った

言い換えると、貴女はお金を失ってファイルを手に入れましたね。

すると元帳は

借方貸方
消耗品費 600円現金 600円

 となります。

例② あなたが原稿料として40000円を口座に振り込まれた

つまり、あなたは原稿を書くという労働力を失い、お金を手に入れました

借方貸方
普通預金 40000円売上 40000円

 となります。簡単に言うと

得たもの=借方

失ったもの=貸方

となります。

そして元帳記載の時には

借方は左に書く

貸方は右に書く

と決まっています。

補助簿と主要簿

複式帳簿では主要簿まで作成する必要がある

まずは図を見てください。

複式帳簿では「主要簿」に含まれる

仕訳帳

総勘定元帳

を作成します。(補助簿は単式帳簿でも求められます。)

普段から地道に記載するのは出納帳(すいとうちょう)

図の中でピンクマーカーで示されている部分が1年間地道に記帳する部分です。これをもとに、それ以外のものを作成します。

現金、預金出納帳

先ほども説明したように一番記入する部分はここです。現金の出入りは現金出納預金での出入りには預金出納となります。この出納帳を元に他の書類も作成するのでとても大事になります。

売掛・買掛帳、経費帳

例えば収益はお金を実際にもらった瞬間ではなく(現金主義)取引が発生した日に帳簿に書くことが求められます(発生主義、実現主義)。

先ほど出てきましたね。

しかし、時にはその時にすぐに売上金をもらわない時もあります。そんな時に売掛金として売掛帳に記録します。売掛・買掛帳は若干ややこしいので以下のサイトを参考にしてみてください。

「売掛帳」・「買掛帳」とは、それぞれ「得意先元帳」・「仕入先元帳」とも呼ばれ、売上先や仕入先ごとに口座(ページ)を用意して、掛け取引の発生・代金の回収(支払)を記入していく帳簿です。

https://sumoviva.jp/article/1001859#売掛帳・買掛帳の項目

固定資産台帳

事業のために高価で長く使えるものを所有した場合、固定資産として経常しなければなりません。つまり消耗品的に計上できないとでも言いましょうか。

例えば200万円の車を事業用に購入したら1回で経費とは計上できず、一旦固定資産として、分割で計上するイメージ。

わかりやすいサイト↓

https://jiei.com/kicho/koteishisan

仕訳帳(しわけちょう)

ここからは主要簿の内容になります。仕訳帳は、全ての取引を日付順に記載したものです。

総勘定元帳(そうかんじょうもとちょう)

仕訳帳から転記して勘定項目別に記載・計算したもの。※勘定項目は取引内容(売り上げ、経費など)

無料で帳簿をつける

さて、簡単に帳簿を説明しましたがこんなに面倒なものを無料でやろう!という本記事の本来の目的に帰ります。

Libre office Baseは無料で使えるデータベースソフト

データベースソフトといえば有名なのはMicrosoftのAccessですね。

しかしながら、値段が高く使い方難しく(理解が難しい)、Windowsしか対応しておらず・・・結局のところ、あまり使ってない人が多い気がします。Access?ナニソレ…って人が多い印象。良いソフトなんですけどね。

私の場合、何はともあれ、Macなので使えませんし、そうじゃなくても、お金の割に労力と得られるものが見合わないので導入はできません。昨年はエクセルでやってましたが、もっと簡単にできないかと探していたら

・・・・ありました。Libre officeという、優秀無料ソフト。

データベースソフトのBaseの他に、ワードやエクセルのような機能もあり、サクサクの優秀さ。エンジニアさんがガッツリ作っていて随時ソフト更新してくれています。

Libre Office Baseで無料で簡単に帳簿がつけられる!

ということでLibreで作成してきました。完全無料で配布しますので是非ご活用いただきたいです。最初に作ったにしては自信作です(笑)

打ち込みさえすれば

出納帳、仕訳帳、元帳まで自動でできてしまいます。

対象となるのは

・お金の流れが複雑ではない

・人に給料を支払っていない

・売掛、買掛金がない

というような方向けです。

↓↓↓こちらから↓↓↓

ダウンロードされた方は是非被リンクをよろしくお願いします。これに関する記事を読んで是非ご活用ください。完全無料です。

会計ソフト会社が提供している無料ソフトは難しい!?

各社が提供する無料の会計ソフトがあります。(無料の期間ではなく永遠に無料のやつ)私も試しにやってみましたが結構難しいです。

帳簿のことをある程度理解して

エクセルに抵抗がなくて

業務が単純であれば

私の作成したBaseやエクセルで帳簿をつけた方が簡単だと思います。ソフトを使うにしても、結局ある程度は帳簿のことは理解しなければならないので・・・そこが結構大変だったりますよね。

エクセルのテンプレートを使用する

おすすめの書籍 〜フリーで仕事を始めたらまっさきに読む経理・税金・申告の本〜

フリーランス初年度にお世話になった本です。笠原清明さんという方が書いている本書はお勧めです。

何がいいかって無料でエクセルのテンプレートを配布してくれているのです。出納帳を日々つければ仕訳帳はほぼ自動的に作成できます。出納帳を記入すると横に自動的に仕訳帳が作成されます。ただ、全ての取引を日付順に並べなくてはならないので、別シートにコピペして日付順に並べかえるという手間はあります。

元帳は、勘定科目別にファイルを分けたらいいので、それもコピペと並べ替えが必要です。さらに確定申告時に提出しなければならない、損益計算書と貸借対照表( →税務署の青色申告書ダウンロードページ)まで作成できます。ちょっと頭を使わないとややこしいけど、その辺も笠原さんは丁寧に書いてくれています。多くの人がインストールしてるであろうエクセルシートなのも魅力です。

相手科目リストを編集する時は青色申告書を先に見る

 科目リストは個人によって必要な項目が違いますよね。イメージしやすいところで

・接待交際費

・水道光熱費

とかありますけど、青色申告書をぜひ先にチェックしてください。それに合わせて、自分が何が必要なのか編集した方がわかりやすいです。

→税務署の青色申告書ダウンロードページ

 1ページ目に経費の項目があるのでこれを参考に名前を変更しましょう。ここにないやつでも6個までは追加できます。

レシートや領収書の扱いについて

まずは会計士山田さんの動画を!

電子のものはプリントアウトしない・・・など電子保存法の概要

 2022年の1月から電子帳保存法変わります!電子で受け取った領収書は紙保存してはいけません!管理方法は3つあるけど最も簡単な方法は

・事務処理規定を作って(電子のものを修正・訂正してはいけないという内容のもの)

・検索機能をつける(2年前の売り上げが1000万円以上の場合)

方法らしいです。

事務処理規定は簡単なものでOK。以下の資料を参考にささっと作成!

国税庁の参考資料

1000万円以下のフリーランスであれば割と簡単ですね。レシートは従来通り管理します。希望者はスキャンしてもいいけど管理がめんどくさいし、紙でもらったものは今まで通りの管理でOKです。

有料で帳簿をつける

さて、ここまで読んで「大変だなあ〜」とげっそりして

仕事忙しいし、お金払ってもいいから有料ソフトに頼りたい!と心から思った方は有料ソフトの方が楽です(笑)

高くても年間で2万円もしませんから。それで65万円控除になるなら安いものかもしれません。以下のは有名どころの有料ソフトなので使うならこの辺が間違いないです。

1番のおすすめは、やよいの青色申告オンライン

会計といえばやよい。会計に詳しくなくても知っている人も多いはず。なぜお薦めするかといえば、ナンバーワンの実績(つまり信頼)とコストです。

総合的には一番お勧めしたいソフトです。

会計freee

最近めちゃくちゃ目にしますね。私も開業届の際にはお世話になりました。外出先で入力したい、といった利便性は勝るようです。

マネーフォワードクラウド

さいごに

長くなりましたが、こじんまりとしたフリーランスの方が無料で複式帳簿をつけるための流れをかきました。

初年度は大変でしょうけど、慣れるとわかってきますので仕事の一つだと思って、チャレンジしてみて欲しいです。

しつこいですが我か柄自分で作成した帳簿が本当に楽なので是非ご活用ください。